THOUGHTS当相談室の想い
ここ数年、特別支援学校や就労移行支援事業所で保護者の皆様方に対して障害年金の講演をさせていただく機会が増えてきました。講演終了後、毎回多くの保護者の皆様より障害年金に関する質問を受けますが、わが子の将来に対する非常に切実な想いが伝わってきます。
一般的には子どもより親の方が先に亡くなるケースが多いでしょう。
親が生きている間は経済的な面や食事、掃除洗濯などの日常生活、市役所などでの手続き等は親自身がサポートしてあげられますが、「自分がいなくなった後、子どもは一体どうなってしまうのか不安でたまない」というお話しを何度も耳にしました。
精神疾患をお持ちの方々の中には特に金銭管理が苦手な方も少なくありません。ある50代の軽度精神遅滞の方はご両親が亡くなった後、親から引き継いだ遺産の多くをだまし取られてしまいました。その方にはお兄さんもいますが、家庭もあり障害を持った弟のサポートをする余裕はなく疎遠になっていました。
現在は障害年金を受給しながら成年後見制度も利用しており、理解ある社長さんのもと障害者雇用で仕事を続けている状況ですが、もっと早く専門家のサポートを受けていれば親の遺産は守られていたことと思いとても残念です。
当相談室では、予防法務という視点から各分野の専門家と協力し、親なき後のお子様の生活を守るための生前対策に注力いたします。
障害をもったお子様と親御様が安心して生活できる社会の実現を目指していく所存です。